2017年11月7日火曜日

ミヤマシジミ研究会 平成29年度講演会・活動報告会・総会のご案内

 ミヤマシジミ研究会は,絶滅危惧種の保全に係わっている人々が集まり,みんなで里山の小さな命を守っていく活動を行っています.その一環として毎年,講演会と活動報告会を開催しております.今回の講演は,帝京科学大学の江田慧子講師に「絶滅危惧種のチョウと環境教育」と題して阿蘇のオオルリシジミを守るための赤牛料理教室,木曽の開田小学校で実施したチャマダラセセリを材料にした環境教室および子供たちとミヤマシジミ保護の歌を作った自然体験キャンプを紹介してもらいます.またミヤマシジミ保護区の研究事例や7件の興味ある活動報告を予定しています.
昆虫や自然,また絶滅危惧種の保全に興味のある方のご来場をお待ちしています.
日時:平成29年12月2日(土)13:30~16:30
会場:大芝高原フォレスト大芝研修室
13:00 受付開始
13:30 開会 挨拶 中村寛志会長 
13:35 講演
*「絶滅危惧種のチョウと環境教育」 江田慧子氏(帝京科学大学専任講師) 
14:00 研究報告
*「辰野町荒神山のミヤマシジミ個体群の保全について」 小野 章氏(辰野いきものネットワーク)
*「保全措置で作られたミヤマシジミ保護区について」 中村寛志氏(ミヤマシジミ研究会) 
*「長野市本社敷地内のミヤマシジミ保護区について」 小林正征氏(ミヤマ株式会社) 
15:00 活動報告
*横山地区ミヤマシジミを守る会 (中村新一会長)
*上牧里山づくりの会 (大村洋一事務局)
*伊那市ミヤマシジミを守る会 (岡村 裕会長)
*天竜川上流河川事務所 (加藤 博課長)
*飯島のミヤマシジミを守る会 (林 幸男氏)
*信州大学農学部環境学生委員会 (難波成恵委員長)
*伊那市耕地林務課(三宅慎平氏)
16:30 閉会

2017年9月2日土曜日

平成29年第2回ますみヶ丘昆虫の採集・観察会 

 市民の森林づくりを進めている「ますみヶ丘平地林」では,珍しい昆虫や植物が生息しています.ミヤマシジミ研究会と伊那市では,この森の多様な生き物を子供たちに知ってもらうため毎年,親子で参加する昆虫採集・観察会を実施しています.

ますみヶ丘のミヤマシジミ保護区で第3化目の成虫や
アリと一緒にいる幼虫を観察.オスとメスの違いを学習.

 平成29年は,7月22日につづいて,9月2日(土)に第2回目の昆虫採集・観察会を行いました.今回は昆虫の採集の後、昆虫の体の仕組みの観察と,ビンゴゲームでますみヶ丘に生息するチョウを学習,さらに自分たちでチョウの缶バッチづくりをしました.

鳩吹公園でトンボやチョウを追いかける子供たち
採集したチョウを自分たちで作った
三角紙に入れる















ビンゴゲームでますみヶ丘のチョウを学習

 観察指導はミヤマシジミ研究会会長の中村と帝京科学大学の江田慧子専任講師と,江田研究室の専攻生2名が担当しました.

チョウの缶バッチ作り

ビンゴゲームの景品のオリジナル
バッグと自分で作った缶バッチ













帝京科学大学の江田慧子専任講師と専攻生

 13組の家族合計30名が参加して,好天に恵まれてみんな昆虫採集と観察を楽しみました.

2017年9月1日金曜日

辰野荒神山のミヤマシジミ観察会

熱心にミヤマシジミを撮影する参加者
 2017年8月26日に辰野いきものネットワークが主催,ミヤマシジミ研究会が共催して辰野の荒神山でミヤマシジミ観察会を行いました.
 当日は945分に辰野パークセンター前に集合,土田秀実会長挨拶,ミヤマシジミの解説(信州大学名誉教授中村寛志)のあと,辰野パークセンター下の遊歩道とたつの海南側の改修堰堤で飛び交う多くのミヤマシジミを観察しました.


 約25人の参加者は,盛んにカメラに収めていました.参加された方に記念にお渡ししたストラップ付の缶バッジ(事務局長の帝京科学大学の江田慧子講師作)は大好評でした.

翅にビークマーク(鳥に啄まれた跡)の残っているオスのミヤマシジミ
昨年,荒神山で撮影した羽化したてのメス
荒神山に生息する貴重種のミヤマシジミは,生息地の草刈り,チョウの見守りなどのおかげで生息環境もかなり良くなり,今年の1~2回目の発生はここ6年で最多となりました.特に一昨年改修工事が行われ食草が植えられた,たつの海南側の堰堤では多くの成虫を見ることができます.
土田会長の挨拶(辰野パークホテルとたつの海を背景に)
(中村寛志)

2017年8月12日土曜日

三峰川ミヤマシジミ保護区の報告(2)

今年5月28日に1化目の成虫を確認した新ごみ中間処理施設のミヤマシジミ保護区で,2化目の成虫が順調に発生しています.成虫とともに卵や幼虫の写真を報告します.いずれも伊那市富県のミヤマシジミ保護区で撮影.

飛翔中ミヤマシジミのオス 2017.6.24

産卵しているメス 2017.7.30
ミヤマシジミの卵 2017.8.5











アリとミヤマシジミ幼虫 2017.8.5
2化目のオス成虫 2017.7.30

2017年7月29日土曜日

ミヤマシジミ移植手法講習会

絶滅危惧種を保全するためには,生息地で保全する生息域内保全と生息地の外で絶滅危惧種のDNAを確保しておくための生息域外保全の2つの方法がある.

ミヤマ株式会社の保護区は,環境教育と生息域外保全を進めていくためにミヤマシジミ研究会と共同で201678日に本社敷地内にコマツナギを植栽したもので,ミヤマシジミの保全活動をスタートとなった.
今回,実際にこのコマツナギ植栽区にミヤマシジミを移植させるために必要な技術をマスターすることを目的に,2017年7月28日にミヤマシジミ移植手法講習会を実施した.
コマツナギに網掛けをして成虫に産卵させる手法を説明
するミヤマシジミ研究会の岡村裕幹事
(ミヤマ株式会社の保護区)
網掛けしてメスをうまく放せて喜ぶ女性社員
講習した移植方法は,野外のコマツナギに網掛けをして産卵させる手法と室内でできる リシャール法による強制産卵手法である.講習会は,ミヤマ株式会社の保護区で網掛け産卵のセットをしてから,室内で中村寛志会長による講義「三峰川保護区の移植試験と飼育方法」があり,次いでリシャール法の実習があった.

リシャール法のセットを説明
1時間で10個の卵を産卵した.
リシャール法で産卵された
ミヤマシジミの卵
今回の講習会では,野外の網掛けは4メスで20卵(10,5,4,1個),またリシャール法では1個体で10個の卵が産卵された.この講習会を活かして,ミヤマ株式会社の保護区にミヤマシジミが飛び交う日をが楽しみです.
また今回は,ミヤマシジミ成虫を提供いただいた小諸の宮坂繁氏には大変お世話になりました.
(中村寛志)

2017年7月22日土曜日

伊那市ますみが丘平地林での昆虫の採集・観察会

市民の森林づくりを進めている「伊那市ますみが丘平地林」には、珍しい昆虫や植物が生息しています.
ミヤマシジミ研究会は伊那市と共催で,平成29年7月22日(土)に「昆虫の採集・観察会」を行いました.



最初に今日の観察会のテーマを解説

この観察会のテーマは,次の4つです.
1.いろいろな昆虫の名前をおぼえよう. 
2.絶滅が心配されているミヤマシジミを観察しよう. 
3.セミの抜け殻を探して名前を調べよう.
4.雑木林の昆虫を探そう.

ミヤマシジミを観察
ますみが丘のミヤマシジミ保護区












採集した昆虫の名前をみんなに発表
公園内を走り回ってチョウを追いかける子供たち
参加者は親子合わせて65名でした.絶滅危惧種のミヤマシジミや国蝶のオオムラサキを観察したり,雑木林で楽しく昆虫を採集しました.そして家族ごとに採集した昆虫の名前を調べて,みんなに発表しました.

イベントのチラシ
(中村寛志)

2017年7月4日火曜日

小谷村クロシジミ学習観察会

 クロシジミは環境省RDBや長野県RDBで絶滅危惧ⅠB類に指定されています.長野県で唯一の生息地となってしまった小谷村では,今年4月に絶滅に瀕しているクロシジミを村の天然記念物に指定しました.
クロシジミ♀ 小谷村(中村撮影)
それを機会に村では,この6月28日にクロシジミ学習観察会が開催され,私が講師として招かれクロシジミの生態と保全の必要性について話をしてきました.
 学習会の後,みんなでクロシジミを観察しました.今年は雪が多かったせいか発生が遅れていて,2個体しか見ることができませんでした.
 参加者はクロシジミの面白い生活史を知り,さらに始めて成虫を観察して大変感激していた様子でした.
クロシジミの天然記念物指定を知らせる小谷村のHP
http://www.vill.otari.nagano.jp/www/contents/1496195215075/index.html
クロシジミ♂ 小谷村(中村撮影)
観察会の様子









 村の人たちとともに小さな生息地に追い詰められたクロシジミを保全し,さらにその美しい自然環境を守っていきたいものです.
(中村寛志)